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手話対話システムにおける主な研究



    手話対話システム

    手話対話システムの会話例。会話例は次の通り。手話対話システム「内科にかかりたいですか?」,聴覚障碍者「内科です。」,システム「内科ですね?」
    手話は聴覚障害者にとって最も用いられているコミュニケーション手段です。手話による円滑なコミュニケーション支援を目的として、
    手話対話システムの開発が望まれています。手話対話システムとは、上図のようなシステムです。
    この手話対話システムを構築するために、主に次の4つの研究を行っています。

    手話分析

    手話では、手指信号の他に非手指信号(うなずき、顔の表情など)も重要な意味を持っています。
    人間と対話をする手話対話システムを考えた場合、非手指信号の付加は非常に重要な意味を持つと考えられます。
    非手指信号のうなずきに焦点をあて、うなずき機能の解明を目指した研究を行っています。


    手話認識

    私達は、手話対話システムの入力部にあたる手話認識の研究をしています。
    手話入力の手法には主にビデオカメラによるものとセンサによるものがあり、
    現在私達はビデオカメラなどによる手話認識について研究を進めています。

    ビデオカメラによる手話認識システムを実現するためには、
    手の動きの検出と手の形状の識別が必要であり、分担して研究を行なっています。


    手話CG

    手話CGは対話システムの出力として使います。
    “図 手話対話システム”に示されるように、ディスプレイ上に手話CGキャラクターを表示し、
    CGアニメーションによって手話を表現します。その際、CGアニメーションの動きが不自然であると、
    聴覚障碍者にとって分かりにくい手話となってしまいます。
    現状の手話CGアニメーションでは運動が等速であったり、軌道が直線であったり、
    運動に要する時間長が常に一定であるなどの問題点があります。これらを解決し、
    より人間らしく読み取りやすい手話CGアニメーションを目指した研究を行っています。

    仮名漢字変換関連

    現在私達は、視覚障害者支援システムであるスクリーンリーダの研究をしております。
    スクリーンリーダとは、視覚障害者がパソコンを使用する際に
    画面情報を音声で読み上げるアプリケーションソフトです。
    このスクリーンリーダを使用して、画面情報の入手だけでなく文字入力も可能になっています。

    しかしながら文字入力の際、漢字変換などの誤入力が少なくない、音声が聞き取りづらいと言うのが現状です。
    そこで、より利用しやすいスクリーンリーダにするため、仮名漢字変換の際のスクリーンリーダの読み上げの研究、
    スクリーンリーダの読み上げ速度を速くした時の聞き取りやすい音声の研究を行っております。


    アクセシビリティを考慮したホームページの作成

    インターネットは社会に広く普及し,公共機関を含む多くの企業や団体、個人がウェブページを用いて情報を発信しています. ネットサーフィン,電子メール,掲示板,検索・・・人々は今まで以上に能動的な情報収集と情報発信が可能になりました.このことは健常者にはもちろん,障碍者にとっても大きなチャンスとなっています.
    パソコン画面上の文字が見えない視覚障碍者においては,ウェブページの内容を音声で読み上げる『音声ブラウザ』が普及しています.これは,ウェブページの内容を音声で聴くことができるものです.『音声ブラウザ』を用いることで,目の見えない方でもインターネットを楽しむことができるようになりました.
    しかしながら,音声ブラウザでのネットサーフィンには問題もあります.多くのウェブサイトでは音声ブラウザの読み上げを考慮せず,見た目のデザインのみを重視しています.そのため音声ブラウザできちんと読み上げられないことがあるのです.この問題を解決するにはページ製作側がアクセシビリティを考慮する必要があります.しかし,製作側によるアクセシビリティの認知度は未だ低いのが現状です.
    そこで,当研究室ではアクセシビリティの知識がなくとも,音声ブラウザで聞きやすいウェブページを製作可能なオーサリングツールを開発することを目標とし,研究を行っております.


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